乾燥と接着剥がれ

2019年01月29日

今までクレモナ、バレンシアと、冬でも割と湿度の高いところで生活しておりましたので、故郷の冬の乾燥具合を忘れておりましたが…群馬はやはり、特に乾燥がひどいですね。皆さんのご自宅も、もちろん加湿してらっしゃるのだと思いますが、持ち込まれる楽器や弓を拝見しておりますと、乾燥によるトラブルが多いかな…という印象です。

「木が動く」なんて表現もありますが、周りの水分量によって、木材は膨張したり収縮したりする性質があります。つまり基本的には、湿度が下がりますと楽器の木材は収縮しますね。 調弦しようとしてもペグがすぐ緩んでしまったり、横板と表板・裏板の接着、また指板とネックの接着が剥がれてきてしまったりというのは、まさに乾燥がひどいこの時期、起こりやすいトラブルだと思います。

例えば接着面の剥がれは、放置すればするほど、少しの剥がれだったものが「木が動く」事により、そこからどんどん剥がれが広がっていきますし、あるいは多少歪みも出てきてしてしまいますし、また剥がれた隙間から、例えば手の皮脂汚れなどが入り込みますと、せっかくにかわで接着しても、汚れが接着力を弱め、季節の変わり目のたびに剥がれるといった事も起こりえます。剥がれを発見しましたら、すぐに専門家へメンテナンスへ!修理や交換が後々できるよう、お湯ではがせるにかわで接着しなくてはいけませんので、ボンドや瞬間接着剤でとりあえず応急処置、なんてことは絶対にやめてくださいね…かえって高くつくか、修復不可能になる事もあり得ます。早めの方が安く済む場合が多いですよ!剥がれの有無は、弾いていて雑音が混じってくる、音がどうも閉まらないなど、そういったところでも判別ができます。

 加湿器のない環境なら、ダンピットなど加湿アイテムを、楽器やケースにしのばせておくのももおすすめです。